憲法いまみらい

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みんなで考えよう!
憲法のいま・みらい。

あなたは、いまの日本の憲法が好きですか?それとも…?では、憲法はいまのまま変わらないほうがいいと思いますか?変えたほうがいいと思いますか?どちらとも言えないですか?このサイトは憲法についてみんなで考えてみよう、というサイトです。
私たち「憲法・いま・みらい」編集チームは、いま性急にすすめられようとしている憲法改正のあり方には、強い疑問を持っています。もし、ほんとうによいものをつくると言うのであれば、もっともっとみんなの議論を高め、時間をかけて考えていくことが必要だと考えます。
ただ、こうあるべきだとか、これが正しいとか、それは間違っているとか、ひとつの考え方や意見を押しつけるようなサイトではありません。むしろそういう考え方や意見もあるんだと知ったり、憲法ってそういうものだったんだとあらためて理解したり…。憲法をあらためて考えてみるきっかけや入口になればいいなと思います。
いま、憲法をとりまく話題が、テレビや新聞、インターネットなどなど、さまざまなメディアで盛んに採り上げられています。自分の考えやスタンスをしっかり持っている人も、どちらとも言えないという人も、よく分らないという人も…。
誰でも気軽に立ち寄れる憲法のサイトになれば嬉しく思います。

第2回憲法 私はこう考える

平和を求める元自衛官と市民の会(VFPジャパン)

井筒 高雄さん

いまの改憲論議に
ついて思われることは?

9条を形骸化させてしまうのが狙い

高校時代は陸上の長距離をしていました。マラソンランナーになるため自衛隊体育学校をめざしました。1次選考で落第、一般部隊に戻り、その後レンジャー隊員になりました。PKO法を機に依願退職をして大学に進学。自衛隊時代は憲法などを考えることはありませんでした。本格的に憲法や法律と向き合ったのは、妻の出身地の兵庫県加古川市の市議会議員となったことです。

今の安倍政権の憲法改正論議は4項目が挙げられていますが、やはり本丸は9条の改正でしょう。その9条を改正したいがために、教育の充実や大規模災害への対応などといった耳障りのいいことを織り交ぜているのではないかと思います。しかし、なんで今なのか?という疑問が生じてきます。とにかく憲法9条に自衛隊という言葉を入れて、9条を形骸化させてしまおうというのが安倍首相の狙いではないかと思っています。

自衛隊と憲法についての
お考えは?

憲法9条への明記は許されないこと

憲法第73条によってすでに防衛省の根拠は規定されています。憲法に自衛隊を明記すべきだ、書かなければ自衛隊が存在する根拠がないという理屈はおかしいことです。そうだとすれば、たとえば警察や消防なども、憲法に明記しなければいけないことになります。自衛隊だけを取り上げて言うのは問題です。自衛隊員は服務の宣誓をします。それはすべての公務員も同様ですが、国民の負託に応えるということです。政府や一部の政党の負託に応えることではありません。

自衛隊の災害派遣への対応はすべての国民の負託に応えるということに合致するでしょう。しかし憲法9条への自衛隊の明記、あるいは自衛隊の海外における実戦任務の拡大には多くの国民が懸念しています。

とてもじゃないですが9条に明記が許される環境ではありません。とはいえ、現に存在している自衛隊は73条に規定されているように合憲というスタンスでなければ話は前に進まないと思います。そのなかで日本の憲法が謳っている恒久平和を求めていく最善の策というのは、自衛隊を海外で戦わせない、ということだと思います。つまりは自衛隊に武器を持って海を渡らせてはいけないというのが私の立場です。

憲法改正が
必要でしょうか?

今の憲法で不都合はない

憲法改正に関しては、あえて考える必要があるとすれば、地方自治でしょう。たとえば沖縄では、政府の方針に反対する考えの知事や市長が選ばれても、なかなか県民の声が反映されないといった問題があります。また、米軍再編交付金を凍結するという政府の地方自治を破壊する手法も行われました。もう少し地方自治が政府や国会の意思決定に影響を与えるような憲法改正であれば、今の時代に相応しいところがあると言えるでしょう。

しかし現実との大きなギャップや不具合があるのかと考えると、どこにも問題はないと思います。むしろ9条を改正して戦争をやりやすい国にすることが大きな問題です。とはいえ安保法制がすでにある以上、そのお墨付きを憲法に与えさせるためだけなのではないでしょうか。もうひとつ問題なのが緊急事態条項です。緊急事態宣言の発令には国会審議もいりません。首相の判断によって瞬時に戦争状態となってしまうことが可能になります。9条と同じくらいこの問題を考えなければいけないと思います。

緊急事態宣言をすれば、憲法と法律は停止します。全ては政府から出される政令によって物事が決まります。時の政権によっては徴兵制すら復活しかねません。もしそんな改正がなされたら現実にどんな可能性が生まれるのかを、私たちが想像力と危機意識を持つべきだと思います。

改憲論議に
必要なことは?

戦争は政治と外交の失敗の結果

憲法はその国のめざすところ、その国のありようを示すものです。2012年に自民党から出された改憲草案のように国民に義務を課すことがあってはいけない。私たちが自由に発言したり、さまざまな意見を持って個々に活動できるのは今の憲法があるからです。自民党改憲草案のような改憲を進めさせないためには、私たち一人ひとりが自分のこととして考え、問題意識を持つことが大切です。

改憲議論が必要だというのなら、憲法は十一章からなっていますが、まず憲法審査会で毎月一章ずつ、一年かけて議論したらどうでしょうか。その上で論点を整理し、国民に広く示し、国民全体の議論を高めていく。ただ自衛隊の明記云々といった議論ではなく、そうしたことから始めることが建設的ではないでしょうか。そして、9条改憲論と並行して中国脅威論や朝鮮有事が盛んに取り上げられましたが、戦争は政策や外交の失敗の結果だということを考えてほしいと思います。

戦争をして一番多く犠牲になるのは一般の国民です。万が一日本が戦争をしたらどうなるのか?ということを今一度考えてみることも必要ではないかと思います。政府として国民の生命と財産を守るということは、いかに戦争を回避する政策や外交を構築するかに尽きます。政府に都合のよい改憲をすることではありません。

井筒 高雄さんの活動をもっと知りたい方は、
「ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン(VFPジャパン)」サイト(http://vfpjp.org/
VFPジャパン facebook(http://www.jicl.jp/index.html)をご覧ください。